
テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツのパラドックス
カール・B・フレイ, 村井 章子, and 大野 一
日経BP / 2020-09-19
この本について
仕事でも生活でも「技術が進めば楽になるはずなのに、なんで自分たちはしんどいままなんだろう」と感じることが増えました。AIの話題を聞くたびに不安になったり、逆に期待しすぎて肩透かしを食らったり、その揺れに振り回されている人は多いと思います。僕もずっとそのひとりです。 この本が面白いのは、今の悩みを「歴史という長いスケール」に置き直してくれるところです。たとえば、産業革命と今のAIの違いを比べると、技術が労働をどう補完するか・どう置き換えるかのバランスで社会の形が決まっていくことが腹落ちします。また、「作業の単純化こそ自動化の第一歩」という視点は、現場で技術をどう扱うかを考えるときにすごく実践的です。さらに、技術そのものよりも、受け入れる側の制度や政治の動きが未来を左右してきた、という指摘は、目の前の変化に過剰反応しがちな気持ちを少し落ち着かせてくれました。 AIや自動化に不安を抱えている人よりも、「自分のいる業界や働き方がこれからどう変わるのか、もう少し長い視点で見てみたい」というタイプの人に刺さる本だと思います。読んでみると、技術の波にどう向き合うかを、少し冷静に考えられるようになります。
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