
新型コロナ 7つの謎 最新免疫学からわかった病原体の正体 (ブルーバックス)
宮坂昌之
講談社 / 2020-11-19
この本について
コロナの流行が落ち着いてきた今でも、「なんであのとき人によって症状が全然違ったんだろう」とか、「結局“免疫”って何を指してたのかよく分からないまま終わったな…」みたいな引っかかりが残っている人、多いと思います。僕もずっとそのタイプで、ニュースで聞く言葉だけが先に走り、免疫の仕組み自体はぼんやりしたままでした。 この本は、そういうモヤモヤをかなり丁寧にほどいてくれます。たとえば、皮膚や粘液の“物理的バリアー”と、殺菌物質を出す“化学的バリアー”、そして白血球が総動員される“細胞性バリアー”がセットで自然免疫なんだと分かると、感染の「入口」で何が起きていたのかが急に立体的になります。さらに、子どもが軽症で済みやすい理由をワクチンによる自然免疫の“訓練”から説明してくれる部分や、感染が広がるほど抵抗力の強い人だけが残るため、数字が単純には動かなくなるという話も、当時の統計の揺れを思い返すと妙に腑に落ちました。 読み終えると、“集団免疫”や“抗体陽性率”といった言葉が、一枚岩じゃないんだという当たり前の事実にようやく気づけます。自然免疫と獲得免疫がどう噛み合って結果が分かれるのかを理解できるので、あの頃のニュースを別の角度から見直せる感覚があります。専門書ほど硬くなく、でも表面的な解説でもないので、置き去りにしていた疑問をそっと回収したい人に向いています。 特に「免疫って結局どういう仕組みだったのか、もう一度きちんと整理したい」という人には刺さる一冊です。
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ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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