
〈脳と文明〉の暗号 言語と音楽、驚異の起源 (ハヤカワ文庫NF)
マーク チャンギージー and 中山 宥
早川書房 / 2020-12-03
この本について
ときどき、「自分の好きなものって、ただの好みなのか、それとももっと深い理由があるのか?」と考え込むことがあります。文字に惹かれたり、言葉が急に腑に落ちたり、音楽に救われたりする。あの感覚の正体がよく分からないまま、日々の忙しさに流されてしまうんですよね。 この本は、そのモヤモヤに少しだけ輪郭をつけてくれます。たとえば、文字を読めるのは才能でも努力だけでもなく、文化が人間の脳に合わせて形を整えてきた結果だ、という視点。読み書きが苦手な自分を責めるのではなく、「脳が使える機能に寄せて文明が調整されてきた」という考え方は、妙に肩の力が抜けました。さらに、言語や音楽も同じように、自然界の音や形から少しずつ“脳が扱いやすいかたち”へ育ってきたという話は、身のまわりの現象の見え方まで変えてくれます。人が音楽を無理なく受け取れるのは、先天的な才能ではなく、長い文化の工夫のおかげなのかもしれない、と。 読んでいると「自分は何も特別じゃない」という安心と、「でも文化の積み重ねの上で考えたり感じたりしているんだ」という静かな誇らしさが同時に湧いてきます。自然と文明が地続きになり、仕事でも創作でも、無理に新しいことをひねり出すより“人間の脳が本来キャッチしやすいもの”を意識してみよう、という気づきにもつながりました。 人間の感覚の仕組みが気になっている人、あるいは「自分の理解のクセ」をもう少し優しく見つめたい人には刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの45%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




