
教えないスキル ~ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術~(小学館新書)
佐伯夕利子
小学館 / 2021-02-06
この本について
指導やマネジメントに関わっていると、「自分の声かけってこれでいいのか」とか、「つい結果ばかり見てしまう」といったモヤモヤが出てきませんか。相手のためのつもりが、実は相手の考える余白をつぶしていた…みたいな瞬間、僕も何度もあります。 この本が面白いのは、育成の名門ビジャレアルの話なのに、“特別なメソッド”を渡してくるわけじゃないところです。読んでいて刺さったのは、指導者自身の思考の癖を見直すプロセスが、とても生活感のある形で描かれていることでした。たとえば会議の録音をとって、自分が誰に何回声をかけていたのかを数える場面。主観では気づけなかった偏りが露わになって、そこから価値観の再構築が始まっていく流れは、仕事にもそのまま置き換えられます。また、「はい回っておいで」と選手に一度距離を取らせるシーンにあるように、すぐ答えを渡すのではなく、相手が自分で状況を認知できるように促す姿勢も印象的でした。 読み進めるほど、育成って“教える”より“問いを立てられるか”が分かれ目なんだな、と静かに実感させられます。選手を主語にするように、部下や後輩との関係でも「どう考えたの?」と一歩だけ踏み込むだけで場が変わる。そんな小さな変化が積み重なって、組織としての一貫性も育っていくのだと感じました。 自分の関わり方を見直したい人や、「指導って結局何をすればいいの?」と迷っている人に届く本です。僕自身、余白を作る勇気をもう一度取り戻せた一冊でした。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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