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土葬の村 (講談社現代新書)

土葬の村 (講談社現代新書)

高橋繁行

講談社 / 2021-02-17

累計読者数4
平均ハイライト数 23.5件/人
推定読了時間 約4時間6分
star総合評価 65/100
menu_book精読型
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この本について

最近、身近な人の死について考えるたびに、自分の中の「当たり前」がふっと揺れることがあります。火葬が当然と思っていたり、葬儀の作法をなんとなくやり過ごしてしまったり。けれど、なぜそうなっているのかを誰かに聞こうとしても、意外と誰も知らないまま日々が流れていきます。 『土葬の村』は、そんなモヤモヤを静かにほどいてくれる本でした。たとえば、日本人が「死んだらふるさとの山に還る」と感じてきたこと。法律による強制ではなく、生活改善運動によって土葬が消えていったこと。昔の弔いの作法を知らないと、落語のオチすら理解できないこと。どれも知識として面白いだけでなく、自分が属している文化の“足もと”を見直すきっかけになります。 読みながら、今の自分が慣れきっている死のあり方が、案外ここ数十年で急に形を変えたものだと気づかされました。火葬場の前提や、墓の形式、家族の関わり方……それらが「昔は違った」ことを知るだけで、今の選択肢をもう少し自分の手で選び直せる感覚が出てきます。大げさな答えをくれる本ではないのですが、視界の端がゆっくり明るくなるような読後感があります。 自分のルーツや土地の記憶に関心がある人、あるいは「死をどう受け止めていいかわからないまま大人になってしまった」と感じている人に、特に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

これは恐らく、現存する最後といっていい土葬の村の記録である。 村人は、なぜ今も「土葬」を選ぶのか? 日本の伝統的な葬式である「土葬・野辺送り」が姿を消したのは、昭和の終わり頃とされている。 入れ替わるように火葬が増え、現在、日本の火葬普及率は九九・九%を超える。 土葬は、日本の風土から完全に消滅してしまったのだろうか。 筆者は「土葬・野辺送り」の聞き取り調査を三十年にわたって続け、平成、令和になっても、ある地域に集中して残っていることを突き止めた。 それは大和朝廷のあった奈良盆地の東側、茶畑が美しい山間にある。 剣豪、柳生十兵衛ゆかりの柳生の里を含む、複数の集落にまたがるエリアだ。 日本人の精神生活を豊かにしてきた千年の弔い文化を、まだ奇跡的に残る土葬の村の「古老の証言」を手がかりに、詳らかにする。 【本書の内容】 はじめに 第一章 今も残る土葬の村 第二章 野焼き火葬の村の証言 第三章 風葬 聖なる放置屍体 第四章 土葬、野辺送りの怪談・奇譚 おわりに
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