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地球星人(新潮文庫)

地球星人(新潮文庫)

村田沙耶香

新潮社 / 2021-03-27

累計読者数10
平均ハイライト数 2.3件/人
推定読了時間 約3時間35分
star総合評価 51/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%

この本について

仕事でも生活でも、「自分で選んでいるつもりなのに、実は外側に喋らされてるだけなんじゃないか」という感覚が抜けないときがあります。周りの“正しさ”に合わせていくうちに、気付けば自分の考えがどこから来たものなのか分からなくなる。頭では分かっていても、その窮屈さから抜けるきっかけってなかなか掴めません。 『地球星人』は、その違和感を真正面からえぐり出してきます。作中の極端な描写に引っ張られつつも、「世界に喋らされる言葉」「道具として扱われる感覚」「捨てられないために従い続ける反復」など、読者が保存している箇所に共通しているのは“自分の輪郭が外側に奪われていく怖さ”です。物語は決して優しくはないのに、なぜか読んでいる側の内側を静かに整えてくれる瞬間がある。自分の意思と社会の境界を、いったんゼロから見つめ直す入り口になると思います。 特に効いたのは、当たり前の構造を「巣」や「工場」として見直す視点や、見たくないものをあえて見るという姿勢が描かれているところ。現実の行動がすぐ変わるわけではなくても、自分がどこまで“地球星人としての規格”に乗っかっていたのかを静かに点検したくなります。 自分の生き方にどこかで「このまま乗り続けていいんだっけ」と感じている人に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

恋愛や生殖を強制する世間になじめず、ネットで見つけた夫と性行為なしの婚姻生活を送る34歳の奈月。夫とともに田舎の親戚の家を訪れた彼女は、いとこの由宇に再会する。小学生の頃、自らを魔法少女と宇宙人だと信じていた二人は秘密の恋人同士だった。だが大人になった由宇は「地球星人」の常識に洗脳されかけていて……。芥川賞受賞作『コンビニ人間』を超える驚愕をもたらす衝撃的傑作。(解説・小林エリカ)
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