
社長、会社を誰に、どう継がせますか?~事業承継の新しい教科書~
門澤慎、佐奈徹也
この本について
事業承継の話って、「そのうち考えればいいか」と思いながらも、どこか胸の奥にずっと引っかかったままになるんですよね。親族に継がせるにしても、外部に託すにしても、正解が見えないし、そもそも何から手をつければいいのか分からないまま時間だけが過ぎていく。気づけば社長本人も周りの社員も、なんとなく“先送りの空気”に慣れてしまう。でも、ふとしたときに「これ、急に何かあったらどうなるんだろう…?」と不安が顔を出す。僕も同じでした。 この本が効くのは、そのモヤモヤを「現実の行動」に落とし込む視点が得られるところです。たとえば、相続税対策を放置したばかりに株式を手放すしかなくなったケースのように、「何もしないこと」が一番リスクだと具体的に理解できる。さらに、誰に・いつ・何を継ぐのかという整理の仕方が示されていて、承継の全体像がようやくつかめる感じがありました。65歳をひとつの目安に動き始めるとか、バトンゾーンに5年取れると理想的とか、現実的なラインが言語化されているのも安心材料になります。「善は急げ」と言われる理由が、感情ではなくデータと事例で腑に落ちるのも、この本の良さだと思います。 事業承継の専門書ではないぶん、専門知識がなくても読めるし、でも大事な論点はしっかり押さえてくれる。“経験値がないまま重大な決断をしなきゃいけない”という経営者特有の孤独にも寄り添ってくれる一冊でした。自分の頭の中で曖昧だった「承継=所有なのか運営なのか」という線引きまで整理されるので、一歩目が踏み出しやすくなります。 「いつか」と思いながら気づけば年齢だけ重なってきた経営者には、特に刺さると思います。僕自身、この本でようやく“先送りの霧”が晴れてきました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
読書の順序
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