
M&Aで創業の志をつなぐ 日本の中小企業オーナーが読む本
中村 悟
日経BPマーケティング / 2019-12
この本について
事業承継って、考えるたびに胸の中がざわつくテーマですよね。子どもに継がせるべきなのか、自分の代で畳むべきなのか、そもそも会社として未来を渡せる状態なのか。頭では「いつか決めないと」と分かっていても、日々の業務に追われると先送りしてしまう。そんなモヤモヤを抱えたまま時間だけが過ぎていく感覚、すごく分かります。 この本が効くのは、抽象論ではなく「現場の判断基準」がはっきり書かれているところだと思っています。たとえば、子どもがいるかどうかだけじゃなく、「その子に継ぐ意思と能力があるか」「継がせていい会社なのか」という三段階で問い直す視点は、多くの読者が保存していたポイントでもあり、自分の状況を落ち着いて棚卸しするきっかけになるはずです。また、必ずしも“継がせる=正解”ではなく、「株式を譲渡して資金を残し、子どもは新しく創業する」という選択肢が紹介されているのも、現実的で救いがあります。さらに、M&Aの件数がまだ圧倒的に足りていない現状や、55〜60歳での準備が現実的だというタイミングの話など、判断の「地図」になる情報が揃っています。 世代交代に迷いがある人、あるいは「会社は続けたいけれど、自分が担い続ける形ではない気がする」と感じ始めた人には特に刺さる本です。事業承継って、誰かに相談しても簡単に答えが出るテーマではないからこそ、こうした“他のオーナーがどう考え、何を選んだのか”という実例に触れるだけで視界が少し開けます。気負わず読めて、でも確実に次の一歩が見えてくる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの55%が集中しています。
読書の順序
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