
主権者のいない国
白井聡
講談社 / 2021-03-29
累計読者数6
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推定読了時間 約4時間8分
star総合評価 67/100
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この本について
政治の話になると、「どうせ変わらないし」「自分が口を出しても無意味だろうな」と思ってしまうことがよくあります。私自身、ニュースを見ても距離を置いてしまう時期が長くて、ただモヤモヤだけが溜まる感じでした。でも、その“距離”そのものがどこから来ているのかは、意外と考えたことがありませんでした。 『主権者のいない国』は、そこにそっと切り込んできます。何か大きな答えをくれるというより、「そもそも私たちはなぜ自分の人生のハンドルを握ろうとしないのか」という視点を渡してくれます。歴史や記憶が曖昧になると社会全体がゆっくり劣化していく仕組み、そして“主権者教育”の空虚さを、建前ではなく実際の行動レベルで描いているところが刺さりました。特に、責任とは誰かに与えられるものではなく、自分の生活に対して引き受ける態度のことだ、という指摘は、日常の判断にもそのまま響きます。 読み終わってすぐ劇的に何かが変わるタイプの本ではないですが、自分が何を見落としていたのか、どこで思考停止していたのかを一つずつ拾い直すきっかけになります。政治に限らず、「どうせ自分なんて」と思う癖がある人には特に効く気がします。
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出版社による紹介
「なぜ私たちは、私たちの政府はどうせロクでもないと思っているのか。その一方で、なぜ私たちは、決して主権者であろうとしないのか。この二つの現象は、相互補完的なものであるように思われる。私たちが決して主権者でないならば、政府がロクでもないものであっても、私たちには何の責任もない。あるいは逆に、政府はつねにロクでもないので、私たちに責任を持たせようとはしない。 だが、責任とは何か。それは誰かに与えてもらうものなのか。そして、ここで言う責任とは誰に対するものなのか。それは究極的には自分の人生・生活・生命に対する責任である」 本文より抜粋 政治が国民にとって「災厄」となった絶望の時代を、私たちはどう受け止め、どう生きるべきなのか? いま日本でもっとも忖度しない、ひよらない、おもねらない政治学者の最新論考! 国民を見殺しにして、お友だちの優遇や経済を優先する現権力の暴走の根源にあるものとは? 資本主義の「人間毀損」が行きついた果ての「命の選別」を受け流さず、顕在化した社会的モラルの崩壊に立ち向かうための必読書! 序章 未来のために想起せよ 第一章 「戦後の国体」は新型コロナに出会った 第二章 現代の構造――新自由主義と反知性主義 第三章 新・国体論 第四章 沖縄からの問い 朝鮮半島への想像力 第五章 歴史のなかの人間 終章 なぜ私たちは主権者であろうとしないのか
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