
日常に侵入する自己啓発
牧野智和
勁草書房 / 2015
累計読者数4
平均ハイライト数 79件/人
star総合評価 68/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 25%
この本について
仕事でも日常でも、「なんかずっと評価されている気がする」とか、「ちゃんとできていない自分を勝手に減点してしまう」みたいな感覚、ありませんか。僕も自己啓発の言葉に背中を押される一方で、どこかで“見えない基準”に追い立てられているような息苦しさがずっと残っていました。 『日常に侵入する自己啓発』は、そのモヤモヤの正体をかなり丁寧に見せてくる本です。たとえば、片づけや手帳術といった一見ささやかな習慣が、いつのまにか「人としての格」や「自分らしさ」の判定基準に変わっていく流れを歴史的にたどってくれます。また、男性向け・女性向けで異なる“求められ方”がどう形成されてきたのか、そして私たちがどれだけ「コントロールできること」に専念するよう仕向けられているかも、静かに気づかせてくれます。 読んでいて感じたのは、この本が何かを否定したり理想像を押しつけたりしないところです。ただ、「いま自分が感じている焦りや不足感は、ほんとうに自分の内側だけの話なのか?」と一歩引いて考える余白をくれる。僕にとっては、その距離がかなり救いになりました。 自分磨きの言葉に振り回されやすい人、あるいは“がんばり方”に違和感を抱えたまま日々を続けている人には、とくに静かに刺さると思います。
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出版社による紹介
近年活況を呈する自己啓発書は、私たちの日常生活をどう変容させ、どのような生き方へ誘おうとするのか。社会学の観点から考える。 自己啓発書はどのように生み出され、誰によってどのように読まれているのか。自己啓発書には結局のところ何が書かれてあるのか。各年代の生き方指南書、「手帳術」ガイド、掃除・片づけで人生が変わるとする書籍、さらには自己啓発書の作り手と読者へのインタビュー、質問紙調査の分析から「自己啓発の時代」を総合的に考究する。
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