
硝子の塔の殺人
知念 実希人
実業之日本社 / 2021-08-10
累計読者数24
平均ハイライト数 2.9件/人
推定読了時間 約7時間23分
star総合評価 44/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 27%
この本について
人と関わっていると、「自分と違うものを排除したくなる気持ち」をどう扱えばいいのか、ふと迷うことがあります。頭では分かっていても、職場でも日常でも、価値観の違いに振り回されてしまう。そんなときに『硝子の塔の殺人』を読んでいると、物語の仕掛けとは別に、人間そのもののややこしさに向き合わされる瞬間があるんですよね。 この本が効いてくるのは、単なる本格ミステリの王道ネタや蘊蓄が並ぶからではなく、その「好きなものに没頭する感覚」をまっすぐ描いてくれるところです。読者が保存している抜粋を見ると、メタ構造や新本格への愛情、ミステリ史への目配せに心を動かされているように感じました。でも、読み進めるほどに浮かび上がるのは、名探偵とワトソン役の関係性の揺らぎや、人が誰かを救おうとしたときに生まれる選択の重さです。トロッコ問題の場面なんて、探偵物のはずなのに妙に自分ごととして刺さりました。 だからこの作品は、謎解きの快感を味わいたい人はもちろん、「好きなものに救われつつも、そこに依存しきれない自分」を抱えている人に向いています。物語が終わったあとも、登場人物たちの距離感や、最後の別れのシーンがじわじわ残って、ちょっとだけ日常の景色が変わる、そんな一冊でした。
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出版社による紹介
ミステリを愛するすべての人へ 当作の完成度は、一斉を風靡した わが「新本格」時代のクライマックスであり、 フィナーレを感じさせる。今後このフィールドから、 これを超える作が現れることはないだろう。 島田荘司 ああびっくりした、としか云いようがない。 これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、 そのぶん戸惑いも禁じえないのだが――。 ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心! 綾辻行人 500ページ、一気読み! 知念実希人の新たな代表作誕生 作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品 雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。 地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。 ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、 刑事、霊能力者、小説家、料理人など、 一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。 この館で次々と惨劇が起こる。 館の主人が毒殺され、 ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。 さらに、血文字で記された十三年前の事件……。 謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。 散りばめられた伏線、読者への挑戦状、 圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。 著者初の本格ミステリ長編、大本命! 【目次】 プロローグ 一日目 二日目 三日目 最終日 エピローグ 『硝子の塔の殺人』刊行に寄せて 島田荘司
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