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「不屈の両殿」島津義久・義弘 関ヶ原後も生き抜いた才智と武勇 (角川新書)

「不屈の両殿」島津義久・義弘 関ヶ原後も生き抜いた才智と武勇 (角川新書)

新名 一仁

累計読者数4
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star総合評価 43/100
boltライト読書型
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この本について

歴史を読んでいると、「なんであの判断をしたんだろう」「権力の裏側ってどう動いていたんだろう」といったモヤモヤがずっと残ることがあります。武将のキャラや逸話だけで語られると、その時代の人たちがどんな論理で動き、どんな力学に巻き込まれていたのか見えにくいんですよね。僕も島津家まわりはずっとその感覚が抜けませんでした。 この本は、その曖昧さをほどく手がかりをくれます。たとえば、忠恒が義久の権限を奪おうとした件は、単なる親子の確執ではなく、海商ネットワークと交易利権をめぐる実務的な争いとして描かれていく。あるいは「地頭」をどう捉えるかという研究者間の見解の違いが、島津家の評価そのものを揺らしていく。史実の解釈がこんなにも構造的で、人によって色を変えるのかと、読んでいて視点が何度も動かされました。 さらに、領国が崩れた原因についても「家臣団支配が弱かった」と一言で済ませず、なぜ有効策を打ち出せなかったのか、組織の再編がどこで詰まったのか、現実的な理由が淡々と示されていきます。英雄化されがちな義弘の「鬼島津」像も、後世のイメージ形成を丁寧にほどいていくので、伝説に寄りかかって歴史を理解した気になっていた自分には刺さりました。 派手なエピソードではなく、「何が実際に起きていたのか」を知りたい人には特に向いている本です。歴史を読みながら、自分の仕事や組織の見え方まで変わる感覚が欲しい人に届けばいいなと思います。

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