
承久の乱 真の「武者の世」を告げる大乱 (中公新書)
坂井孝一
中央公論新社 / 2018-12
累計読者数4
平均ハイライト数 43.3件/人
推定読了時間 約6時間5分
star総合評価 76/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、「相手の意図が読めないまま動かされる感じ」がしんどいときがあります。情報が少ない、判断材料が揃わない、それでも決断を迫られる。抜粋を見ていると、承久の乱の武士たちもまさにそんな状況に置かれていて、理由もわからないまま上洛を命じられ、不安を抱えつつ流れに巻き込まれていったことが描かれていました。 この本が効くのは、単に歴史の裏側を知れるからではなく、「権力の意図のズレがどんな現場の混乱を生むか」を立体的に見せてくれるところです。後鳥羽は武士を否定していたわけではなく、むしろ身体能力に優れた“武の人”だったのに、武士の現実を取り違えたまま戦略を進めてしまう。その“認識のズレ”がどんな破綻を生むのかが、具体的な場面で描かれていて、読んでいると自分の職場のことのように思えてきます。また、鎌倉側が情報を押さえ、一気に結束して動いた背景を見ると、「同じ情報を持っているかどうかで、意思決定のスピードがまったく変わる」という当たり前だけど忘れがちな事実を思い出させてくれます。 組織の動きが読めなくてモヤモヤしている人、あるいは上からの“意図が見えない指示”に悩まされている人には、静かに刺さる本だと思います。歴史の話なのに、現代の空気が透けて見える一冊でした。
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出版社による紹介
一二一九年、鎌倉幕府三代将軍・源実朝が暗殺された。朝廷との協調に努めた実朝の死により公武関係は動揺。二年後、承久の乱が勃発する。朝廷に君臨する後鳥羽上皇が、執権北条義時を討つべく兵を挙げたのだ。だが、義時の嫡男泰時率いる幕府の大軍は京都へ攻め上り、朝廷方の軍勢を圧倒。後鳥羽ら三上皇は流罪となり、六波羅探題が設置された。公武の力関係を劇的に変え、中世社会のあり方を決定づけた大事件を読み解く。
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