
家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 (PHP新書)
磯田 道史
PHP研究所 / 2023-10-26
累計読者数6
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推定読了時間 約2時間34分
star総合評価 46/100
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この本について
仕事でも歴史でも、「なぜこうなったのか」の筋道が見えないと、判断に迷うことが多いですよね。制度が動く背景や、人が地位を得る理由がよく分からないまま議論だけが流れていく感じ。自分もそこにずっとモヤモヤしていたのですが、この本はその霧を一気に薄くしてくれました。 面白いのは、江戸幕府の制度改変が“意図した結果”ではなく、“そのとき将軍になった人物の境遇”から生まれている場面が多いこと。たとえば、大名出身の将軍が続いた時期に養子制度が緩くなり、結果として島津のような強い大名家が幕末まで残った、という指摘は、人事や組織運営に置き換えて読むとすごく腹落ちします。また、参勤交代や一国一城令といった「締めつけの制度」も、大名側にとっての利点まで含めて説明されていて、一面的な理解がきれいに壊れます。さらに、明治政府が自力で近代化したわけではなく、旧幕臣という“縁の下の力”をちゃっかり使っていた、という視点も、組織が変わるときの本音を見ているようで妙に実感が湧きました。 歴史の話なんだけど、じつは「権限と実力のズレがどこにあるか」「誰が自分の力で立っていて、誰が環境に乗っているか」という、人を見るうえでの視点がそのまま持ち帰れる本です。肩肘張らずに読めるのに、読後に判断基準が少しだけクリアになるタイプの一冊。組織の動き方にいつも違和感がある人には、特に刺さると思います。
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出版社による紹介
二百六十五年の平和——その体制を徳川家康がつくり上げることができたのは、波瀾万丈の人生と、天下人織田信長・豊臣秀吉の「失敗」より得た学びがあったからだった……。しかし盤石と思われたその体制は、彼の後継者たちによって徐々に崩され、幕末、ついに崩壊する。なぜ、徳川政権は消えてしまったのか? 薩長による明治維新は最後のトドメにすぎない。家康の想定を超えて「誤算」が生じ、徳川政権が滅んでしまったウラ事情をわかりやすく解説! そして、家康が「日本のつくり」に与えた影響とは——。 ●第一章 家康はなぜ、幕藩体制を創ることができたのか ●第二章 江戸時代、誰が「神君の仕組み」を崩したのか ●第三章 幕末、「神君の仕組み」はかくして崩壊した ●第四章 「神君の仕組み」を破壊した人々が創った近代日本とは ●第五章 家康から考える「日本人というもの」 【PHP研究所】
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