
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。結 1 (ガガガ文庫)
渡航 and ぽんかん(8)
小学館 / 2021-09-22
この本について
最近、他人とうまく距離が取れないとか、踏ん切りをつけたいのに気持ちがまとまらないとか、そういう小さなモヤモヤが積み重なって重くなることってありますよね。頭では分かっているのに、行動や感情はなかなか言うことを聞いてくれない。僕もよくそこで足踏みします。 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。結 1』を読んでいると、その「うまい言語化ができない揺れ」の部分をそのまま拾い上げてくれる感じがありました。たとえば、コタツムリ状態の怠さとか、踏ん切りをつけたいけどグダグダしてしまう日常の質感とか、気づいたら目で追ってしまう誰かへの意識とか。大きな事件ではなく、生活の隙間にある心の動きを丁寧に拾ってくれるので、読んでいて自分の内側をそっと映されているような感覚になります。 もうひとつ、この巻は「言わないこと」や「ズレているまま続いてしまう関係」の描写が妙にうまいです。バックの音やセリフが合っていないのに、つい目が離せない動画のたとえなど、ひねくれているけど本質的で、ああこういう空気ってあるよな…と変に安心してしまいました。人間関係を綺麗に整理できない時期の方が、こういう描写は刺さるんじゃないかと思います。 等身大のやりとりや、うまく言い表せない気持ちに寄り添ってくれる物語が読みたい人に向いています。読後に劇的な変化が起きるわけではないけれど、明日の自分の感じ方が少し優しくなる、そんな一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
読書の順序
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