
特別支援が必要な子どもの進路の話
山内 康彦
WAVE出版 / 2021-10-12
この本について
特別支援が必要な子の進路って、考えれば考えるほど「どの選択がその子にとって本当にいいんだろう」と迷いますよね。支援学級の違いも、通知表のつき方も、実際のところどう判断したらいいのか分からないまま時間だけが過ぎていく感じ……。僕自身も同じように情報を集めながら、「もっと早く知っておきたかった」と何度も思ったタイプです。 この本が助かったのは、曖昧になりがちな“進路のリアル”をかなり具体的に見せてくれたところです。支援学級には「知的」と「自閉・情緒」があって、中で扱う学習内容や進路の伸び方がまったく違うこと。通知表はほぼエクセルの計算式で決まるという冷徹な仕組み。さらに「七歳相当の社会性が18歳で身についているか」が働けるかどうかの分岐になるという指標まで、現場の目線で淡々と書かれています。こういう具体さがあると、自分の子や関わっている子の姿と照らし合わせやすいんですよね。 もう一つ大きかったのは、「何を伸ばすと、その子が後で困らないのか」が腑に落ちたことです。身辺自立の三つ(トイレ・食事・着替え)や、S-M社会生活能力検査の六領域など、目指す基準がはっきりすると、日々の関わりの中で優先順位がつけやすくなります。努力すべきポイントが見えるだけで、不安の方向が整うというか、変に焦らなくてよくなる感覚がありました。 特別支援の進路について「なんとなく不安」「判断の材料が足りない」と感じている人には、とくに刺さると思います。専門書というより、“現場を知る人が率直に教えてくれる進路の地図”に近い一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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