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詩とは何か (講談社現代新書)

詩とは何か (講談社現代新書)

吉増剛造

累計読者数6
平均ハイライト数 5.2件/人
推定読了時間 約6時間31分
star総合評価 34/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 29%

この本について

最近、能動的に動かなきゃいけない場面が増えるほど、「自分が主役にならなくてもいい瞬間って、本当はどこにあるんだろう」と考えることがあります。頑張っても空回りしてしまう日や、言葉が出てこないときほど、無理に前へ出ようとする自分がしんどくなるんですよね。 吉増剛造さんの『詩とは何か』を読んでいて救われたのは、詩作の核心にあるのは“受動性”だ、と静かに語られていたところでした。ブリューゲルの絵の片隅の少女のように、中心ではないものに目を向ける姿勢。あるいは、自分でも気づかない「弱いしぐさ」を待ち受ける態度。著者はそれをネガティヴ・ケイパビリティとして語りますが、要するに“こちらが頑張ってつかみに行くのではなく、降りてくるものに寄り添う”感覚なんだと思います。読んでいると、自分の言葉や仕事にも、そういう受け取り方を許していいのかもしれないと思えてきます。 もうひとつ大きかったのは、「他力」という言葉の扱い方です。外側から運ばれてくる偶然や気配を、コピーのように写し取っていく。その態度が、創作だけでなく、日常の判断や会話にもじんわり効いてくる感覚がありました。能動性が正義と言われがちな今だからこそ、「笊で水をすくうように考える」という道元の比喩が胸に残ります。 自分の中で言葉が固まりすぎていると感じる人、何かを生み出そうとして焦っている人には、そっと呼吸の仕方を変えてくれる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

現代最高の詩人による究極の詩論、ついに登場!現代詩の第一人者、吉増剛造が60年の詩業の果てに辿り着いた境地を縦横無尽に語り尽くす!自由に芸術ジャンルを横断し、あらゆる芸術行為の中に「詩」の真髄を見出す。詩の根源、すなわち「芸術」の根源へと肉迫する稀有の書。
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