
P/Lだけじゃない事業ポートフォリオ改革 ROIC 超入門
松永博樹 and 伊藤学
日本能率協会マネジメントセンター / 2021-12-01
この本について
経営指標まわりの話って、結局「何を見て判断すればいいのか」がぶれてしまうのが一番つらいところだと思います。売上は伸びているのに手元にキャッシュが残らないとか、ROAやROICを聞いても結局どこを動かせば改善につながるのか見えないまま時間だけ過ぎる、みたいな感覚は僕もよくありました。 この本がよかったのは、指標そのものを覚えろというより、「何が動けば数字が動くのか」を具体的に示してくれるところです。たとえばROICを粗利率と販管費率まで落として考えると、現場レベルでどんな行動が必要なのかがはっきりしますし、投下資本を“元手の純額”として見る発想も、売掛金や仕入債務が日々どれだけ重い意味を持っていたか気づかせてくれます。また、短期でROICを追いかけすぎると投資を萎縮させてしまう危険性にも触れていて、「数字に縛られすぎるな」という現実的な視点があるのも救いでした。 さらに、ROAとROICの違いを「非事業用資産」と「仕入債務」の扱いで整理してくれるあたりも、どの指標を使うべきか迷っていた自分にはかなり効きました。事業別でB/Sを作る難しさや、中長期の管理と短期のモニタリングをどう分けるかなど、実務に踏み込んだ話が多いので、机上の理論だけで終わらないのもありがたいポイントです。 数字の使い方にモヤモヤしてきた人、特に「指標は追ってるけど意思決定に結びつかない」と感じている人には刺さると思います。私自身、読んだ後の会話や判断の解像度が少し上がった気がします。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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