
Re:vision: タスクリストとアウトライン
倉下忠憲 and Tak.
この本について
「タスクを書けば前に進むはずなのに、気づけば何も終わらないまま一日が溶けていく」。自分もずっとこの感覚に悩んでいました。やる気がないわけじゃないのに、リストがどんどん肥大化して、どこから手をつければいいのか分からなくなるあの感じです。しかも、いったん書いたタスクを消すのにも妙な抵抗があって、未達のまま放置されていくものが増えると、なんとなく自分を責めがちになる。そういう日が続くと、そもそも自分は何を望んでいたのかさえ曖昧になっていきます。 『Re:vision』は、この「曖昧さ」そのものを扱ってくれる本でした。タスクや計画がうまく回らないのは意志が弱いからではなく、日々の生活の中でゆっくり変化していく自分の「思い」をちゃんと拾えていないからだと、丁寧に説明してくれます。特に「タスクは思いにつけられた見出しにすぎない」という視点は、個人的にかなり救われました。やるべきことを管理する前に、まず自分の中で何が生まれて、何が押し出されているのかを知ろうとする。そのプロセスがあるだけで、タスクに追われる感じが少しずつ薄れていきます。 また、日々ふと浮かんでくる願望や情景のようなものを、無理に言語化してビジョンに押し込めなくていいという姿勢も心地よいです。手帳の枠を埋めるための「理想の自分像」ではなく、揺れ動く現実のほうからビジョンが更新されていく。その流れを前提にしているので、いつのまにか立てた計画と今の自分が乖離してしまう、あのモヤモヤにも説明がつきます。 タスク管理で自分を締めつけてしまいがちな人よりも、「やりたいこともあるのに、生活の中でうまく扱えず迷子になっている人」に刺さる本だと思います。自分の足跡を自分で選び直したいときに、そっと横で灯りをつけてくれるような一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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