
他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学 (集英社新書)
磯野真穂
この本について
人と関わるたびに「どこまで踏み込んでいいのか」「なぜこんなに気疲れするのか」と迷うことがあります。相手の気持ちよりも“正しさ”のほうを参照してしまったり、自分の中に複数の考えが同時に走って身動きがとれなくなったり。関係を続けたいのに、違和感をなかったことにして日々をやり過ごしてしまう。そんな感覚に覚えがある人には、この本がかなり沁みると思います。 『他者と生きる』は、状況を「医学的に正しいか」「リスクをどう最小化するか」といった外側の基準だけで見てしまうと、人との関係がどれだけ窮屈になるかを丁寧に追っています。読んでいて一番揺さぶられるのは、私たちの“現実の実感”が、自分の内側だけではなく、周りの論理や感情に常に揺さぶられて形を変えているという指摘です。だからこそ、相手とのやりとりの中で生まれる小さな驚きやたじろぎを「なかったことにしない」姿勢が、関係を作り直す具体的な行動として描かれているのが心に残ります。 結局のところ、選択は未来を保証してくれません。でも、相手に向けてそっと投げる一言や態度が、自分と相手を少しずつ変えていく。その変化の幅をどれだけ許容できるかが、私たちの時間の厚みになるんだと気づかされます。 人との関係で疲れやすいのに、どこかで「もう少しうまくやれるはず」と思ってしまう人に向く本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt
他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学 (ちくま学芸文庫)
奥村隆

The Courage To Be Disliked: A single book can change your life (Courage To series 1) (English Edition)
Ichiro Kishimi、Fumitake Koga

残酷な人間関係のルール
コスメティック田中

人生が大きく変わるアドラー心理学入門
岩井俊憲

生きるための哲学 (河出文庫)
岡田尊司
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要

