
頭のよさとは何か
中野 信子 and 和田 秀樹
President Inc / 2022-03-31
この本について
最近、「知識は増えているはずなのに、仕事や日常であまり活かせていない気がする」とか、「結局“正解探し”ばかりしてしまう」といったモヤモヤをよく聞きます。自分も長くその感覚を抱えていて、勉強しても視界が開かない感じが残ることがありました。 『頭のよさとは何か』を読んで腑に落ちたのは、知識そのものより“どう運用するか”のほうがずっと差になる、という視点でした。新しい刺激を取りに行く力はある程度遺伝に影響されるけれど、それでも若い頃に「知らない世界を自分のものにしていく訓練」をすると、後々の伸び方がまったく違うという話は、自分の経験とも重なります。また、日本の教育や職場では「正しい答えを一つ見つける人」が評価されやすく、結果として“バカな物知り”が量産されるという指摘も、日々の仕事で感じる違和感に説明を与えてくれました。 さらに印象に残ったのは、持っている知識を加工して、人に「面白い」と思わせる方向に変換していく力こそが頭のよさにつながる、というところ。過去に選んでしまった道は戻れなくても、選んだ答えを正しくしていくことはできる、という姿勢がとても現実的で、変に励ましすぎないところも好感でした。説教ではなく、視点の調整に近い本です。 「知識はあるのに、自分の面白さにつながっていない気がする人」に静かに効いてくる本だと思います。
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