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『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか (日経プレミアシリーズ)

『失敗の本質』を語る なぜ戦史に学ぶのか (日経プレミアシリーズ)

野中郁次郎 and 前田裕之

日経BP / 2022-05-10

累計読者数7
平均ハイライト数 20.1件/人
推定読了時間 約2時間50分
star総合評価 63/100
menu_book精読型
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この本について

仕事で判断を任される場面が増えるほど、「これって本当に正しいのかな」と迷う瞬間が増えました。部下への伝え方ひとつとっても、相手がどう受け取るか分からず、指示が空回りすることもあります。組織の中で起きる行き違いって、個人の努力だけではどうにもならないところが多いですよね。 『失敗の本質』を語る を読むと、そのモヤモヤを少し俯瞰できるようになります。たとえば、管理職の権限は「部下が受け入れられる4条件」を満たして初めて成り立つという話があり、これは実務で痛いほど思い当たります。また、小集団をつなぐ「連結ピン」という考え方は、自分がどんな役割を果たしているのかを言語化してくれます。さらに、共感には無意識と意識の層があり、いくらオンラインが発達しても身体性を伴う関係には届ききらないという指摘は、チームでの行き違いをどう埋めるか考える手がかりになります。 この本は戦史の話が中心ですが、内容はけっして昔話ではなく、いまの組織やプロジェクトの問題そのものを扱っています。過去の成功に縛られて変われなくなる構造や、場当たりで積み上げてしまう思考のクセなど、自分の働き方にも重なる部分が多いはずです。 組織の中で「なぜうまく噛み合わないのか」を一歩深く理解したい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

『失敗の本質』は、日本が第2次世界大戦で敗戦を喫した原因を解明し、教訓を引き出した著作で、長く読み継がれている名著です。新型コロナウイルスの感染爆発、環境破壊や自然災害の拡大、世界各地での軍事的な緊張の高まりなど、「安心・安全」とはほど遠い世界の中で、日本政府や企業は国難に十分に対応できているでしょうか。同書が浮き彫りにした日本軍の構造的欠陥は、残念ながら、現代日本の様々な組織の中にも見受けられます。同書は日本軍の敗因分析から様々な教訓を引き出し、勝てる組織になるための方法を提言していますが、なお実行できていない組織が多いのが現実です。今こそ、同書を読み直し、混乱の時代を乗り切る知恵を吸収するときではないでしょうか。 そこで、著者の一人で、完成に至るまでのプロセスを主導した野中郁次郎・一橋大学名誉教授に同書誕生の背景や、その後の戦史に関わる研究の軌跡について語ってもらったのが本書です。 野中氏の研究は「知識創造理論」と戦史に関わる研究の2本柱からなります。本来は親和性が高いはずの経営理論研究と戦史に関わる研究ですが、日本では敗戦の反動から両者を隔てる壁は巨大なものがあり、戦争を研究すること自体がタブーでした。戦史の科学的な分析とはほど遠いのが、『失敗の本質』誕生前夜の日本だったのです。『失敗の本質』は予想以上の長寿作品となり、野中氏の業績の代表作ですが、野中氏自身が戦史に関わる研究について語る機会はありませんでした。しかし、2019年9月に日経新聞に連載された「私の履歴書」では『失敗の本質』について2回にわたって述べ、その誕生の背景などについて読者の反響も大きいものがありました。
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