
ソーシャルメディア・プリズム――SNSはなぜヒトを過激にするのか?
クリス・ベイル、松井信彦
この本について
SNSまわりで、最近なんとなくしんどいなと思う瞬間が増えていませんか。ニュースを見れば極端な声ばかり流れてきて、穏健な意見はほぼ見かけない。自分も気づかないうちに「何でこんなにイライラしてるんだろう」と戸惑うことがある。僕もそのモヤモヤを放置したまま過ごしていたんですが、この本を読んでようやく少し整理がつきました。 印象に残ったのは、SNSが“巨大な鏡”ではなく“プリズム”のようにアイデンティティーを歪ませる、という指摘です。過激な意見に出会う仕組みも、意見が対立するとますます自分の立場を固めてしまう流れも、アルゴリズムだけの問題ではなく、僕ら自身の「どう見られたいか」に根っこがあることが丁寧に示されていました。さらに、穏健派がネット上で沈黙してしまう理由が、ただの消極性ではなく、環境そのものが声を上げにくくしている構造にある、という視点も腑に落ちました。 この本はSNSをやめさせる類の本ではなく、「自分は今、どんな動機で発言しようとしているのか?」という一歩手前の問いを返してくる本です。匿名の対話が逆に建設的になる可能性や、対立する意見に触れたときに起きる心理の動きなど、現実的な例が多く、読みながら自分の行動を振り返らずにいられませんでした。 SNSでの政治的な空気に疲れてきた人や、「自分は本当は何に反応しているんだろう」と気になっている人に刺さると思います。僕と同じように、ただの違和感だったものに名前がついて少し呼吸がしやすくなるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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