
外食を救うのは誰か
鷲尾 龍一
日経BPマーケティング (発売) / 2022-11
この本について
外食って好きなのに、最近どこも似たように見えてしまう。値上げと人手不足のニュースばかりで、「この業界ってどこに向かっているんだろう」とぼんやり思う瞬間がある人は多いと思います。僕もその一人で、ただ消費者としてモヤモヤしていた視点が、本書を読んで少し整理されました。 たとえば、昔の外食が“非日常”を売れていたのは住宅事情が背景にあったことや、チェーンの看板が力を持てなくなったのはネットの普及が理由だったこと。なんとなく「勢いが落ちた」と感じていた現象に、構造的な理由があるとわかるだけでも見え方が変わります。さらに、平成に定着した“安売り路線”が今の苦しさにつながっているという指摘や、アルバイトの賃金が実質固定費化している現実など、現場が抱える重さも具体的に語られています。 とはいえ、この本は「業界はこうすべきだ」と断言するタイプではなく、著者自身も「正解はまだ分からない」と率直に認めています。その距離感がちょうど良くて、読んでいる側も「じゃあ自分はどう見ていこうか」と自然に考えられる余白が残ります。外食が“土地の価値を高める仕事”だという視点は、普段ただ食べて帰るだけの店にも新しい意味を与えてくれました。 外食を利用するだけの立場でも、なんとなく業界の変化に興味がある人や、サービスの裏側を知るのが好きな人には特に刺さると思います。自分の身近な体験が、少し違った角度で理解できる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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