
うたに刻まれたハンセン病隔離の歴史 園歌はうたう (岩波ブックレット)
沢 知恵
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star総合評価 31/100
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この本について
最近、ふと流れてくる音楽に「なんでこんなに気持ちを持っていかれるんだろう」と戸惑うことがあります。好きか嫌いかとは別に、気づけば心の置き方まで誘導されている感じがして、少しだけざわつく。そんな経験をしたことがある人には、この本がしっくりくると思います。 ハンセン病療養所で作られた園歌を手がかりに、音楽がどんなふうに人の心に働きかけ、歴史の中で何を担わされてきたのかが、驚くほど具体的に描かれています。たとえば、四拍子で行進を前提にした作りや、感情を盛り上げる跳躍音型が意図的に使われていたことを知ると、私たちが「自然に」受け取っていると思っていた感情や高揚も、実は環境によって形づくられているのだと実感します。さらに、国歌が正式に法制化された時代背景に触れるあたりで、音楽と制度がどれほど密接に絡むのか、急に自分の今いる場所とつながってきます。 音を楽しむことを否定する本ではなく、むしろ「いま聞いているものを、少しだけ意識してみる」ための視点をくれる本です。知らないうちに流れに乗せられやすい人、あるいは自分の感じ方に外側からの力がどれくらい影響しているのか気になっている人には、静かに刺さると思います。
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出版社による紹介
各国立療養所でうたわれた様々な園歌。その歌詞や音楽の謎を追い、うたの力を問いかける、稀有な記録
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