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82年生まれ、キム・ジヨン (ちくま文庫)

82年生まれ、キム・ジヨン (ちくま文庫)

チョ・ナムジュ、斎藤真理子

累計読者数5
平均ハイライト数 9件/人
star総合評価 54/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 47%

この本について

日常のなかで、「え、なんで私だけ?」みたいな小さなひっかかりってありますよね。頼んでもいない雑務を自然と引き受けてしまったり、家事や育児を“手伝う”と言われてモヤっとしたり、制度は変わったはずなのに空気は全然変わってない気がしたり。言語化しづらい違和感ほど、抱え込むとしんどいものです。 『82年生まれ、キム・ジヨン』が効くのは、そのモヤモヤを「自分だけの問題じゃなかった」と静かに示してくれるところだと思います。登場人物たちの会話や生活の場面に、読者が保存した抜粋のような“具体的すぎる現実”が並んでいて、ああ、あれと同じだ、と胸の奥がざわつく。新人女性だけが雑用をする職場の空気や、家の中での役割が初期設定のように固定されてしまう感じ。あるいは、制度は変わっても生活レベルの習慣がびくともしないあの重さ。そういう細部が、雑なスローガンよりずっと心に残ります。 同時に、この本は誰かを断罪するというより、「じゃあ自分は何を見落としてきたんだろう?」と読み手に少し立ち止まらせる位置にあります。娘を持つ父親の気づきの話もあって、性別を超えて考え方が揺れる余白がちゃんと残されている。処方箋までは渡されないけれど、だからこそ、自分の日常にどう持ち帰るかが読後にじわっと残ります。 自分の違和感に言葉がほしい人、あるいは気づかないまま誰かを傷つけてきたかもしれないと感じる人に静かに刺さる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

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