
イスラエル 人類史上最もやっかいな問題
ダニエル ソカッチ and 鬼澤 忍
NHK出版 / 2023-02-25
この本について
ニュースを見るたびに、イスラエルとパレスチナの話題は耳に入るのに、背景を自分の言葉で説明しようとすると手が止まることってありませんか。歴史も宗教も政治も絡みすぎていて、どこから理解すればいいのか分からないまま、モヤモヤだけが残る感じです。僕も同じで、ずっと「結局なにが問題の核心なんだろう」と考え続けていました。 この本は、その混乱をいったん整理してくれました。印象的だったのは、どちらか一方が絶対に正しい、という単純化を拒む姿勢です。読者が抜き出していたように、両者がそれぞれの正統性を主張するに至った歴史的経緯が、具体的な出来事と人物を通して淡々と描かれます。ヘブロン合意のような現代の政治交渉から、バルフォア宣言やフサイン‐マクマホン書簡といった百年前の約束の食い違いまで、一本の線としてつながっていく感覚がありました。また、ユダヤ人とパレスチナ人が長い時間の中で混ざり合い、入れ替わり、影響を与え合ってきた歴史に触れると、「単純な敵同士」という理解そのものが揺さぶられます。 読んでいて思ったのは、これは紛争の知識を増やすためというより、自分の「判断の仕方」を問い直す本だということです。どちらも正しく、どちらも間違っているという視点に立つと、世界の見え方が少し変わります。僕のように、複雑な国際問題に向き合うとき「どこから整理すればいいのか分からない」と立ち止まってしまう人に、とくに刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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