
キーエンス 高付加価値経営の論理 顧客利益最大化のイノベーション (日本経済新聞出版)
延岡健太郎
日経BP / 2023-03-13
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推定読了時間 約3時間44分
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この本について
仕事で「結局どこまで踏み込んで提案すべきなのか」と迷うことが多くて、目の前の要望は聞けるけれど、本当に相手に役立っているのかは自信が持てない…そんな時期に読んだ一冊です。機能を並べるだけでは響かない場面が増えてきた中で、相手が何を“したい”のかに寄り添う発想に少し救われました。 この本が効いたのは、まず、顧客のニーズではなく目的に立ち戻る姿勢を徹底している点です。表面上の要望に対して解決策を当てるのではなく、相手企業の利益構造まで一緒に見に行く。そこまで踏み込むことで、相手が気づいていない問題のほうが実は大きい、という現実が腑に落ちました。もう一つは、新商品開発とソリューション営業を切り離さず、現場の観察から得た知識を会社全体で共有する仕組みです。結局、深く見に行かないと価値はつくれない、という当たり前のことを正面から言ってくれる感じがします。 少し視点が変わったのは、「付加価値とは何か」というところを丁寧に言語化してくれた点でした。売価と原価の差分と聞くと単純ですが、そこに“顧客企業の利益向上”という軸を置くと、どの機能を残し、どれを削るのかまで判断できるようになる。自分の提案がどこまで相手の利益に届いているかを見直すきっかけになりました。 プロダクトの価値づくりやBtoBの提案で迷いがちな人ほど、静かに刺さる本だと思います。
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出版社による紹介
生産財企業に求められるイノベーションは、顧客企業が大きな価値を享受できるソリューション提案です。 自社の商品と顧客企業の現場での提案を組み合わせて、顧客企業の売り上げや利益が向上し、コストが低下する提案ができれば、顧客はその費用対効果に応じて、大きな対価を支払ってくれます。 本書は、この視点から、生産財企業を日本で最もうまく経営しているキーエンスを事例として、イノベーションの論理と実践の両面から説明するもの。 キーエンスは自動制御機器、計測機器などの販売および製造を行う生産財企業。 「最小の資本と人で、最大の付加価値をあげる」という経営理念を掲げ、2020年度も含めて過去30年以上にわたって売上高営業利益率が平均40%を超える日本の製造業としては最高レベルの業績を上げています。 さらには2021年度は営業利益が4180億円と日本を代表する製造業の一つとなっています。 キーエンスにとっての価値創造の鍵は、「世の中にない商品」によって「顕在化していない潜在ニーズ」を発掘することにあります。顧客がほしいと思うものをそのまま提供するのではなく、顧客が「こんなものがほしかったんだ」と新たに気づき、本当に喜ぶものを提供し、顧客の利益拡大に貢献するのです。 本書は、これまで研究者の調査・取材に応じることがなかったキーエンスから、本として初めて出版協力を得たもの。なぜキーエンスが成長し続ける企業なのかを論理的に解明します。
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