
不器用で【電子版特典付き】 (角川書店単行本)
ニシダ
KADOKAWA / 2023-07-24
累計読者数4
平均ハイライト数 1件/人
推定読了時間 約2時間28分
star総合評価 34/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
日々ちゃんとやっているつもりなのに、自分の不器用さだけが目立ってしまうような気がする時ってありますよね。人との距離感をうまくつかめなかったり、家庭のことを思い出すと胸の奥がざわついたり。大人になっても整理できない感情が、ふとした拍子に顔を出すあの感じです。 ニシダさんの「不器用で」は、そのざわつきを無理やりまとめてくれる本ではありません。でも、読者が保存していた抜粋を見ると、多くの人が「自分はまともにやれてないんじゃないか」という感覚の正体に触れて救われているのだと思います。たとえば、朝六時半の集合時間に向かうときの憂鬱さをそのまま書き出すことで、自分だけが重たい朝を抱えているわけじゃないと思えたり、親への感情を冗談めかして吐き出すことで、心の奥に沈んだままのものに少しだけ風が通ったり。さらに、服を着ているかどうかで人がまったく違う存在に見えるという視点は、他人の威圧感に振り回されてしまう時に「まあ人間だしな」と力を抜くきっかけになります。 全体として、この本は人生を改善するための答えをくれるというより、不器用なままでも生きていていいと思わせてくれる距離感があります。特に、うまく立ち回れない自分にずっと言い訳してきた人に刺さるはずです。読んでいて気が楽になるというより、「ああ、こういう感じでよかったんだ」と、自分に許可が出せる本でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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出版社による紹介
年間100冊を読破、無類の読書好きで知られるニシダがついに小説を執筆。 繊細な観察眼と表現力が光る珠玉の5篇。 【収録作品】 「遺影」 じゃあユウシはアミの遺影を作る担当な——。中1の夏休み、ユウシはいじめられている女子の遺影を作らなくてはいけなくなった。 貧しい親のもとに生まれたアミと僕とは同じタイプの人間なのに……。そう思いながらも、ユウシは遺影を手作りし始める。 「アクアリウム」 僕の所属する生物部の活動は、市販のシラス干しの中からシラス以外の干涸びた生物を探すだけ。 退屈で無駄な作業だが、他にやりたいこともない。同級生の波多野を見下すことで、僕はかろうじてプライドを保っている。 だがその夏、海釣りに行った僕と波多野は衝撃的な経験をする。 「焼け石」 バイト先のスーパー銭湯で、男性用のサウナの清掃をすることになった。 大学の課題や就活で忙しいわたしを社員が気遣って、休憩の多いサウナ室担当にしてくれたらしいのだが、新入りバイトの滝くんは、女性にやらせるのはおかしいと直訴したらしい。 ありがた迷惑だと思っていたわたしだったが——。 「テトロドトキシン」 生きる意義も目的も見出せないまま27歳になり、マッチングアプリで経験人数を増やすだけの日々を送る僕は、虫歯を治さないという「消極的自死」を選んでいる。 ふと気が向いて参加した高校の同窓会に、趣味で辞書をつくっているという咲子がやってきた。 「濡れ鼠」 12歳年下の恋人・実里に、余裕を持って接していたはずの史学科准教授のわたし。 同じ大学の事務員だった彼女がバーで働き始めてから、なにかがおかしくなってしまった。 ある朝、実里が帰宅していないことに気が付いたわたしは動転してしまう。 【電子版特典】 あとがき
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