
トヨタのEV戦争
中西孝樹
講談社 / 2023-07-27
この本について
最近、「結局EVはどこまで本気でやればいいのか」「世界の流れと日本メーカーの立ち位置が噛み合っていない気がする」というモヤモヤをよく聞きます。技術の話だけでなく、政治や経済安全保障まで絡むので、ニュースを追っても全体像がつかみにくいんですよね。僕自身、トヨタがなぜ迷って見えるのか、その裏側に何があるのかをずっと整理できずにいました。 『トヨタのEV戦争』は、そのバラバラな情報が一本につながる感じがありました。たとえば、EVがスマホのようにソフトウェア中心の構造へ移る現実や、EUと米国がルールメイキングで経済安全保障まで含めて押し切っている背景。さらに、トヨタがハイブリッドの成功体験から抜け出せず、連続的な改善の延長でEVを捉えてしまった “つまずき方” が、技術論ではなく組織文化として描かれているのも刺さりました。報道では触れられない耳の痛いポイントまで丁寧に拾っているので、世界の動きと国内メーカーの距離感が具体的に見えてきます。 読み終わる頃には、「EVが正解かどうか」ではなく、「各国が何を守ろうとしているのか」「トヨタはどこで戦おうとしているのか」という視点に変わっていました。モビリティの未来を語るときに欠けがちな、政治・産業構造・ソフトウェア化の三つが一枚絵になる感覚があります。 自分の仕事にどう落とし込むか悩みながらも、産業の変化をフラットに理解したい人に刺さる一冊です。
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ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの13%が集中しています。
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