
でも、たりなくてよかった たりないテレビ局員と人気芸人のお笑い25年“もがき史“
安島 隆
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この本について
仕事で誰かと一緒に何かを作るとき、「どこまで踏み込んでいいのか」「自分のやり方は正しいのか」って、正解のない不安に飲まれる瞬間があると思うんです。相手の意向や距離感、勢いと冷静さのバランス、チームとしての空気。全部が絡みあって、毎回ゼロから探っていくしかない感じ。僕自身もよくそこで迷子になります。 この本は、その“探りながら進む”感じを、安島さん自身の25年の苦労や遠回りを通して描いてくれていて、妙に落ち着くんです。演者と裏方の関係性をどう作っていったのかとか、一人で機材を買って勉強しながら企画を形にしていった日々とか、「たりなさ」を抱えたまま続けたからこそ辿り着けた場所とか。派手な成功談じゃなく、現場の泥っぽさも迷いも全部出てくるから、読んでる側の「自分だけじゃなかったんだ」に変わるんですよね。 特に響いたのは、「たりなさ」は隠す弱点じゃなく、人と繋がる入口にもなるという視点でした。無理に“できる人”を装うより、欠けたまま向き合ったほうが、相手の本音を引き出せることがある。それに気づくと、仕事の進め方も少しだけ肩の力が抜けます。 作ることに不安を抱えがちな人や、チームでの立ち位置に悩む人に刺さる一冊だと思います。自分の「たりなさ」を抱えたままでも前に進んでいい、と静かに背中を押してくれる本です。
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