
日本語の秘密 (講談社現代新書)
川原繁人
講談社 / 2024-02-22
この本について
日々、言葉に振り回されている感覚ってありませんか。仕事でも家庭でも、相手の言い方ひとつで気持ちがざわついたり、うまく伝わらなくて落ち込んだり。でも「じゃあ言葉ってそもそも何なんだろう」と考えようとすると、少し大げさに思えて手が止まる。僕もずっとその繰り返しでした。 この本は、そういうモヤモヤに対して、肩の力を抜いたまま視界を広げてくれる感覚があります。たとえば「猫」という名詞だけでも、文脈によって全然違う意味になるという話は、日常で自分がどれだけ雑に言葉を使っていたかを気づかせてくれます。あるいは、日本語ラップの韻が“聞こえにくい”理由を丁寧に説明しつつ、それを逆手に取って文化が育ってきたというくだりは、言葉が単なる道具じゃなくて、生き物みたいに変化していくことを実感させてくれるんです。 さらに、AI時代の言葉の扱い方や、子育てのスピード感の話のように、いま社会で起きている変化とつながる視点も多いのに、説教くささがない。著者自身が「楽しいから研究している」と言い切っていて、読んでいる側も無理に“学ばされている感”がないんですよね。 言葉に振り回されがちな人よりも、むしろ「言葉についてちゃんと考える余裕がないまま日々が過ぎている」という人に静かに刺さる本だと思います。僕自身、読んでから会話や文章に対する“距離の取り方”が少しだけ変わりました。そんな微調整を求めている人に、そっと置いておきたい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの73%が集中しています。
読書の順序
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