
ことばのトリセツ(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
黒川伊保子
集英社 / 2019-06-12
累計読者数7
平均ハイライト数 5.7件/人
推定読了時間 約2時間2分
star総合評価 59/100
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この本について
最近、言葉をどう扱えばいいのか分からなくなる瞬間がよくあります。相手の一言に必要以上に揺れたり、自分の言い方が本当に伝わっているのか不安になったり。言葉って身近なのに、仕組みはよく知らないまま使っているんですよね。 『ことばのトリセツ』を読んで面白かったのは、言葉が「空気中の記号」じゃなくて、脳の動きや身体の歴史とつながっているという視点でした。例えば、赤ちゃんが最初に発音するのがM音だと知ると、「ママ」という呼び方が世界共通に近い理由が腑に落ちますし、「はい」という二文字にスピード感や忠誠の響きが宿る、という説明も、日々のコミュニケーションをもう少し丁寧に扱ってみようと思わせてくれます。さらに、卑弥呼が実は「ピミコ」だったかもしれないという話のように、当たり前と思っていた音の歴史がひっくり返されると、言葉ってもっと自由で奥深いものなんだなと感じます。 大げさな自己改革の本ではなく、「自分が毎日使っている言葉の成り立ちを少しだけ知るだけで、見え方が変わるよ」という温度感の一冊です。言葉に振り回されがちな人、言い方一つで悩んでしまう人にはとくに刺さると思います。日常の会話が、ちょっとだけ面白くなる本でした。
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出版社による紹介
よかれと思って発した言葉、意味は合っていても、その印象は語感でまったく変わります。「感謝します」は距離感を作り、「ありがとう」は親愛の情を伝え、「はい」は忠誠心、「ええ」は知性を感じさせます。本書は著者が人工知能研究において「ことば」の感性に着目して以来、28年にも及ぶ「語感分析」の成果をまとめた一冊です。たとえば、「さぁ、帰ろう」「そろそろだね」などのS音は爽やかな印象を与えますが、デートの最後にはNG。包み込む音オを使った「送るよ」「おやすみを言わなきゃね」などを使ったほうが効果的です。また、「ポルシェ」のP音は光を、「ひかり」は圧倒的なスピード感を、「のぞみ」は居心地の良さを感じさせるなど、名前の「音」がもたらす影響や効果も論じます。男女関係、職場の上下関係、ネーミング会議、あらゆる場で役に立つことばづかいの極意が満載の、まさに「ことばのトリセツ」です。
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