
なぜ教科書通りのマーケティングはうまくいかないのか 電通戦略プランナーが教える現場のプランニング論
北村陽一郎
この本について
マーケの本を読んでいると、「理屈は分かるんだけど、現場でどう判断すればいいのか」がいつもモヤモヤします。ターゲット設定は狭めろと言われたり広げろと言われたり、カスタマージャーニーもブランドごとに議論が割れたり。結局どこから考えればいいのか分からないまま、資料だけ増えていく感じがあるんですよね。 この本は、そのモヤモヤをわりと現実的にほぐしてくれました。特に「競合は形が似ているものではなく、生活者の資源を奪う対象として考える」という視点と、「現在→理想へどう心理変容させるか」という一本筋で、施策が散らかりにくくなる感覚があります。読者の方が抜粋していた「便益のGain系とPain系」「自己完結型と人間関係型」なども、机上の4Pでは拾いきれない“人がどう感じて動くか”を整理するうえでかなり役に立ちました。単にフレームワークを置き換えるのではなく、頭の中のごちゃごちゃが自然と削ぎ落ちていくような実務寄りの視点が多いです。 もう一つ、自分が特に刺さったのは「足し算だけではなく、引き算や場合分け」をするという話です。現場の判断って結局ここで迷うので、間口・奥行の考え方や、ロイヤルユーザーを値引いてしまう懸念など、“判断の落としどころ”に触れてくれるのが助かりました。教科書の正しさより、実際に人がどう動くかの温度に寄せている感じがします。 教科書通りのマーケに限界を感じている人や、複雑な施策の優先順位に悩む人には特にしっくり来ると思います。自分と同じように「わかっているのに詰まる」タイプの人には、ちょうどいい現場の道しるべになる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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