
ウクライナと新しい戦時下
東浩紀
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star総合評価 59/100
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この本について
戦争や国際ニュースを見るたびに、どこまでを自分ごととして考えればいいのか悩むことがあります。平和を語ると「きれいごと」と言われるし、かといって一方的な正義にも寄りかかれない。その行き場のなさみたいなものを、ずっと抱えたままの日もあります。 『ウクライナと新しい戦時下』は、そのモヤモヤを無理に整理しようとはせず、いまの世界がどう「戦争と平和の境界を溶かしてしまっているのか」を、現地の風景や人の感情を通して見せてくれます。たとえば、戦争が深刻だからこそミーム化されていく現実や、文化と政治の境界が音もなく消えていく瞬間など、外からは理解しきれなかった現象が、具体的な人の姿を通すことで急に腑に落ちるところがあるんです。 読んでいて刺さるのは、著者自身も「何が正義なのか決めきれない側」に立っていること。戦争を支えることも否定することも、そのどちらにも違和感があると正直に書いていて、だからこそ「その二律背反から始める平和の考え方」が自分の思考の置き場になりました。平和について語るのが気恥ずかしく感じるのは、実は戦時下が生む罠なのでは、という視点も、自分の中の引っかかりを優しく言語化してくれました。 国際ニュースを見るたびに胸の置きどころがない人。そんな人には静かに刺さる本だと思います。
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