
創造性はどこからやってくるか ――天然表現の世界 (ちくま新書)
郡司ペギオ幸夫
筑摩書房 / 20230807
この本について
創作でも仕事でも、手を動かしているのに「自分の中にはもう材料がない気がする」と行き詰まる瞬間ってありますよね。考えても考えても同じところを回っていて、結局は自分の枠の中で組み合わせ直しているだけなんじゃないか……そんな感覚に覚えがある人には、この本の視点がけっこう効きます。 郡司さんのいう「外部」という概念は、自分が想定している世界のほころびの向こうにある、想定しようにもできない領域のことです。日本画の「書き割りの山」がただの背景ではなく、世界の果ての向こう側を感じさせる装置として描かれている、という説明がとても象徴的で、創造って“内側を掘る”よりも、“外からやってくるものに触れる”ことなんだと腑に落ちます。技術や計画の前にまず作ってみるべきだ、という話も、ああ確かにと頷きました。自分の中に答えを探すだけだと、どうしても二項対立の世界に閉じこもってしまうんですよね。 読んでいると、「創造性とは才能ではなく、外部に触れた瞬間に起こる質的変化なんだ」という感覚がじわじわ積み上がってきます。自分の経験で世界を固定してしまいがちな人ほど、外部とつながるという発想が刺さると思います。 「このまま内側だけで考えていても突破口がない」と感じている人に、静かに効いてくる一冊です。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
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