
日本政治思想史(新潮選書)
原武史
新潮社 / 2025-05-21
累計読者数3
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推定読了時間 約4時間40分
star総合評価 56/100
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この本について
日々ニュースを見ていると、「結局どの意見が正しいのか」「そもそも政治って何を基準に考えればいいのか」とモヤモヤすることが多いと思います。自分の感じ方と世の中の空気がズレているように思えて、判断の軸がぐらつくあの感覚です。 この本は、その不安をすぐに解消してくれるわけではありません。むしろ著者ははっきりと、政治に“究極の正解”は存在しないと言い切ります。ただ、その言葉によって肩の力が抜ける人は多いと思います。複数の人間がいれば政治は必ず生まれ、価値観がぶつかるのは自然なことだと、冷静に教えてくれるからです。読者が保存した抜粋も、まさにこの「政治を相対化する視点」と「他者と共存するための古い知恵」に触れた部分に集中していました。 そして本書の面白さは、思想そのものだけでなく、鉄道や街道、団地といった“空間”から政治的な力学を読み解いていくところにもあります。明治の鉄道車内が初めての公共圏だった話や、天皇制をめぐる時間支配の構造など、日常の何気ないものが政治思想とつながっていく感覚が刺激になります。「今の社会の背景をもう少し深い層で理解したい」という人にはとても刺さるはずです。 政治の話に疲れてしまったときほど、一度距離を置いて大きな流れを見るための本としてちょうどいい一冊でした。
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出版社による紹介
戦後の新憲法で「国政に関する権能を有しない」と規定されたにもかかわらず、天皇が今なお権力の主体であり続けているのは一体なぜか。儒学・国学・超国家主義・民主主義など従来の思想史に加えて、新たに「空間」と「時間」という補助線を取り入れ、これまで言説化されてこなかった日本固有の政治思想の本質を明らかにする。
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