
伝授! 哲学の極意 本質から考えるとはどういうことか (河出新書)
竹田青嗣 and 苫野一徳
河出書房新社 / 2025-04-24
この本について
最近、ニュースを見ていて「そもそも民主主義ってどこに向かってるんだろう」「資本主義ってもう限界なんじゃないか」と、答えのないモヤモヤに立ち止まることが増えました。自分なりに考えようとすると、どうしても言葉やイメージだけを追いかけてしまって、核心に触れている感じがしない。そんなときに読んだのが、この本でした。 印象的だったのは、著者たちが何度も「初心者に戻る」と語っている点です。フッサールの言葉を引用しながら、どれだけ考えてきた人でも、一度つかんだ世界像を手放して最初からやり直す姿勢を持ち続ける。その態度に触れるだけで、思考の構えがすっと変わる感覚がありました。資本主義の本質についても、経済の教科書とは別の角度から、普遍交換や自由市場の成り立ちを丁寧に読み解いてくれるので、「いまの社会をどう変えうるのか」を現実的に考えられる足場が整っていきます。 また、民主主義がまだ“よちよち歩き”の制度にすぎないという視点も、自分の中の焦りや諦めを少し緩めてくれました。何かをすぐに変えられるわけではないけれど、長い時間軸で人類がどこに向かっているのかを考えることで、日々のニュースの見え方が少しだけ落ち着く。そんな変化がありました。 社会のことを考えたいのに、どこから手をつけたらいいか分からない人。表層の議論に疲れて「もっと根っこに触れたい」と感じている人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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