
第3の時間: デンマークで学んだ、短く働き、人生を豊かに変える時間術
井上 陽子
ダイヤモンド社 / 2025-12-03
この本について
仕事をしていると、気づけば「働くための時間」と「働いた疲れを回復する時間」だけで1日が終わってしまうことがあります。早く帰りたい気持ちはあるのに、会議は決まらず、優先順位も曖昧なタスクが降ってくる。自分の力だけではどうにもならない構造の中で、「この働き方って、もしかして損してない?」とふと不安になること、僕にもよくあります。 この本が面白いのは、「どう短く働くか」ではなく、「なぜ短く働けるのか」という視点を徹底しているところです。デンマークの人たちが午後4時に仕事を終えられるのは、個人の努力だけではなく、共働きが当たり前の社会設計や、保育園の閉園時間が延長不可であるという“お尻の決まり方”が背景にある。仕事と暮らしをゼロサムにしない前提が、社会側に先にあるんだと気づかされます。また、短時間でもきちんと稼げる理由と、短時間で終われる理由を分けて考える必要があるという指摘も、働き方を見直すときに意外と抜けがちな視点だと思いました。 「仕事が人生のすべてじゃない」という言葉は軽く聞こえるけれど、実際には“そういう前提で生きられる環境が整っているか”が要になる。著者自身が北欧向きではなかったと正直に書いているのも、自分の生活にどう落とし込むかを考えるヒントになりました。 自分の働き方にうっすら違和感を抱えている人、構造としての「働きづらさ」を一度見直してみたい人に刺さる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの37%が集中しています。
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