
あなたはなぜ雑談が苦手なのか(新潮新書)
桜林直子
新潮社 / 2025-11-17
この本について
雑談って、嫌われたくない気持ちや、相手の顔色を読むクセが強いほどしんどくなりますよね。誘いを断られただけで「嫌われたのかも」と落ち込んでしまったり、自分の意見を言おうとすると「どう思われるかな」が先に立って何も出てこなくなる。僕も同じで、頭の中ではずっと考えているつもりなのに、いざ人前に出すとなると急に言葉が迷子になる瞬間がよくあります。 この本が面白いのは、「雑談が苦手」をコミュ力の問題として片付けないところです。自分の考えを雑に扱ってきた人は、自分の内側の泉が涸れているような状態で、そもそも出す材料がないまま会話に挑んでしまう。その構造を丁寧にほどいてくれるので、「話せない」の背景にある自分の癖が見えてきます。相手のプールに入り込んで正解探しをしてしまう人にとっては、かなり現実的に効くはずです。 特に僕は、「自分の話を出すのは、相手を信用するという行動そのもの」という視点にハッとしました。話す前に信頼を確認しようとして黙り込むのではなく、まず小さく出してみる。その怖さをちゃんとわかった上で書かれているので、妙に励まされます。また、「わたしは何が嫌だったのか」と問いを立てることで感情を片付けられる、という話も、日常の小さなつまずきを整理するのにすごく役立ちました。 自分の話をするとき固まってしまう人や、相手に正解を求めてしまう癖がある人には、特に刺さると思います。無理に変わろうとしなくても、会話の前提が少し変わるだけで人との距離の取り方が軽くなる。そんな本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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