
反知性主義者の肖像 (文春文庫)
内田 樹
文藝春秋 / 2025-12-03
累計読者数4
平均ハイライト数 38件/人
推定読了時間 約3時間53分
star総合評価 67/100
start序盤集中型
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この本について
日常のニュースを見ていると、「なんでこんな判断になるんだろう」とか、「自分の感じている違和感は大げさなんだろうか」と悩むことが増えました。特にここ数年は、平時の感覚のまま非常時を語るような空気に自分まで巻き込まれそうになって、うまく言葉にできないままモヤモヤを抱えていました。 『反知性主義者の肖像』は、そのモヤモヤに名前をつけてくれる本でした。たとえば、社会性とは“今ここ”の多数決ではなく、過去と未来への開き方で決まるという視点は、短期的な空気に振り回されがちな自分の思考をいったん引き戻してくれます。また、人が矛盾に鈍感になっていく理由や、正常性バイアスがどう働くのかが具体的に語られていて、「自分がいま見えている世界は本当に全体の一部にすぎないな」と実感しました。さらに、知性とは個人の能力ではなく、集団で情報を扱い合うプロセスそのものだという話は、意見の違う相手を前にすると固まりがちな自分の態度を見直すきっかけになります。 この本は、政治や社会の話に限らず、「なぜ人はこんな行動を取るんだろう」と感じたときに足場になってくれる一冊です。特に、世の流れに違和感を持ちながらも、それをうまく言葉にできずにいる人に刺さると思います。自分の判断が揺らぐとき、ひとまず頭の中を少し広い場所に連れ出してくれる、そんな読み心地の本でした。
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出版社による紹介
〈本書は、単行本『コロナ後の世界』(2021年 文藝春秋刊)を文庫化にあたり改題したものです。〉 「生きている気」がしなくなる国で 陰謀論、他者への悪意、排外主義……社会の病毒をえぐり再生への道筋を示す処方箋。文庫化企画として森本あんりさんとの対談を掲載。 なぜ日本は”生きている気”がしない国になったのか。「自分は正義を執行している」と信じる人は時にとてつもなく残酷になれる。尖った言葉が蔓延する社会で「親切」であることの意味を問う言葉の処方箋。『コロナ後の世界』を改題し、文庫化特別企画として『反知性主義』『不寛容論』の著者、森本あんりさんとの対談を収録。 単行本 『コロナ後の世界』2021年12月 文藝春秋刊 文庫版 2025年12月 文春文庫刊 ※文庫化にあたり改題 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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