
今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢 (講談社現代新書100)
牧野雅彦 and ハンナ・アレント
講談社 / 2022-09-15
累計読者数16
平均ハイライト数 14.2件/人
推定読了時間 約1時間29分
star総合評価 57/100
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この本について
最近、意見がぶつかる場にいるだけでしんどくなることが増えました。自分の感じ方が正しいのかもよく分からなくて、気づくと「みんな同じ方向を見ていた方が楽なんじゃないか」と思ってしまう瞬間があります。でも、その感覚に流されると、かえって自分の判断力が弱るような怖さもあるんですよね。 この本は、そのモヤモヤを「政治思想」みたいな大きなテーマに乗せつつ、実はかなり日常の話として返してくれます。人はもともと同じ行動を取らないし、同じ場所に立てないからこそ、違う角度から同じ世界を見る。そのズレを共有することで初めて考える力が生まれる、という視点は、他人との距離感で悩みやすい自分にはかなり効きました。また、自分の意見をつくるには、共感でも押しつけでもなく、いったん相手の立場に身を置く想像力が必要だという話も、実践的で現実的です。 さらに刺さったのは、「行為」は予測できないけれど、誰かが動くことで世界に新しい可能性が生まれるという部分でした。正解の見えない状況でも、小さな一歩に意味があると受け取れるのは救いがあります。 他人とどう向き合えばいいか揺らぎやすい人、判断に自信が持てない人にとって、この本は肩をつつくような読み心地だと思います。
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出版社による紹介
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 約100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 全体主義に警鐘を鳴らし続けたハンナ・アレント。 人々を分断し、生活基盤を破壊し尽くす「全体主義」。 ごく普通の人間が巻き込まれていく、その恐怖を訴え続けたアレント。 格差が拡大し、民族・人種間の対立が再燃し、 テクノロジーが大きく進化を遂げる今日の世界、 形を変えたディストピアが、再び現れる危険性はあるのか――。 全体主義のリスクから逃れるために、人間には何ができるのか。 スリリングな論考です。 本書の主な内容 ●反ユダヤ主義から始まった民族の殲滅 ●「普通の人々」こそが巻き込まれる恐ろしさ ●国民国家の解体と階級・階層集団の消失 ●互いに無関係・無関心な人間の集合=「大衆」の誕生 ●事実よりもイデオロギーがまかり通る世界 ●「潜在的な敵」の摘発と「慈悲による死」 ●政治の世界で跋扈する隠蔽と虚構 ●全体主義に対抗できる二つの主体 ●「共通の世界」を守り抜く 全体主義をもたらしたさまざまの要因は今日においても存在し続けている。グローバリゼーションの名の下で進められているモノ、カネ、人の国境を越えた移動や交流は、経済的な格差の拡大やそれにともなう民族、人種間の対立を生み出しつつある。経済発展と手を携えて進行する科学技術・テクノロジーの進展は、それまでの人間の生活のあり方を変容させつつある。そうした状況の中で「全体主義」が形を変えて再び登場する危険はむしろ拡大している(本書より)
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