
未来を拓く君たちへ なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか (PHP文庫)
田坂広志
PHP研究所 / 2009-01-01
この本について
仕事に追われていると、「自分はいま何を目指して働いてるんだろう」とふと立ち止まる瞬間があります。目の前のタスクを片付けていても、どこか空っぽに感じる。頑張っているはずなのに、満たされていない。この感覚を言語化できずに放置してしまうと、気づけば惰性で日々を流してしまうんですよね。 田坂広志さんの『未来を拓く君たちへ』は、そんなモヤモヤを「志」という視点から静かに整理してくれる本です。といっても、大きな理想を掲げろという話ではありません。むしろ、「未来に心を奪われすぎないこと」や、「どんな仕事をしているかより、その先に何を見ているかが価値を決める」という、足元の感覚を取り戻すような話が多いです。仕事の成果に一喜一憂していた自分が、少しだけ視線を遠くに置けるようになる感覚があります。 そして、この本が強いのは、成長や人生の意味を“きれいごと”として扱わないところです。苦労や挫折の場面でどう向き合うか、限られた時間の中でどう生きるか、死を含めて人間の成長をどう捉えるか。重いテーマを扱っているのに、読み手を置いていかず、「一緒に考えよう」というトーンで書かれています。読後には、誰かとの出会いを丁寧に扱いたくなるし、自分の仕事にも少しだけ温度が戻ってきます。 自分の生き方をいきなり変えたいわけじゃないけれど、いまの延長線上に意味を見出したい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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