
人間失格 (角川文庫)
太宰 治 and 梅 佳代
hashimoto / 2008-08-10
累計読者数7
平均ハイライト数 5.9件/人
推定読了時間 約4時間7分
star総合評価 52/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 54%
この本について
人と一緒にいると妙に疲れたり、「普通の感覚」がどこにあるのか分からなくなったり、誰に合わせてもどこか外側に立っている気がすることってありませんか。表では笑ってごまかしているのに、内側ではずっと落ち着かないまま、正しさも幸福も自信が持てない。そういう感覚に覚えがある人ほど、この作品の抜粋に強く反応するんだろうなと思います。 『人間失格』の刺さるところは、主人公が「人と関わる怖さ」を正面から描いている点にあります。人の怒りを、笑顔を、善意さえもどう扱っていいか分からず、お道化で自分を隠してしまう。その姿は極端だけれど、日常で“本音を見せるのが怖い”“嫌われないように先回りしてしまう”という感覚と地続きです。また、「世間って結局は個人の集合にすぎない」という気づきが描かれる場面は、他人の期待に飲まれそうなときの視点の切り替えとして、意外なほど実用的です。さらに、幸福すら身に余って感じてしまう弱さも、無理に前向きになろうとして折れてしまう人には、妙にリアルに映るはずです。 この本は、心を強くするための指南書ではありませんが、「自分だけが変なんじゃないか」という不安を少し静めてくれるところがあります。特に、笑顔で誤魔化す癖がある人に刺さると思います。人との距離に悩んでいるとき、ひとつの鏡として読む価値がある一冊でした。
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出版社による紹介
他人の前では面白おかしくおどけてみせるばかりで、本当の自分を誰にもさらけ出す事の出来ない男の人生(幼少期から青年期まで)をその男の視点で描く
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