
キラレ×キラレ CUTTHROAT Xシリーズ (講談社文庫)
森博嗣
累計読者数4
平均ハイライト数 1件/人
star総合評価 36/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%
この本について
仕事でも日常でも、「これって意味あるのかな」と思いながら続けている作業ってありますよね。やめた方がいい気もするし、でも惰性で続けている自分もいる。そんなモヤモヤの正体がつかめないまま、気づいたら疲れている。僕もよくあります。 森博嗣の『キラレ×キラレ』には、その曖昧さをズバッと切るような台詞が出てきます。「無駄だからやっているんだ」とか、「無駄なことがしたくないのなら、今すぐ死んだらいい」とか、かなり強烈なんですが、読んでみると“叱られている”というより、自分が抱えていた思い込みの枠を外される感じがするんです。無駄かどうかを判断する基準そのものが、そもそも自分の中で固まりすぎていたんだな、と。 この作品の効きどころは、無駄の扱い方が少し柔らかくなるところです。何かを続ける意味を必死に探さなくてもいいし、逆に惰性を完全に否定する必要もない。登場人物たちの会話を追っていると、「合理的に生きようとして疲れていた自分」に気づける瞬間があります。そして、無駄に見える行動が、実はその人の価値観や尊敬する相手との関係に深くつながっている、という視点ももらえます。 合理と非合理のあいだで揺れている人に刺さる一冊です。物語としても面白いですが、それ以上に、日々の判断の癖をそっと揺らしてくれるような読後感があります。無駄との距離感に悩んでいるときに読むと、少し呼吸がしやすくなると思います。
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