
数学的思考法 説明力を鍛えるヒント (講談社現代新書)
芳沢光雄
累計読者数11
平均ハイライト数 31.4件/人
推定読了時間 約3時間54分
star総合評価 70/100
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この本について
仕事でも日常でも、「説明がうまくいかない」「自分では考えているつもりなのに、話すと薄っぺらくなる」という感覚、けっこう多いと思います。僕も会議で意見を求められたとき、頭の中の結論だけを握りしめていて、途中の道筋がスカスカだったことに後から気づくことがあります。 この本を読んでまず刺さったのは、まさにその“結論だけ症候群”への指摘でした。国語の問題で作者本人が正解を外す、という笑えない例から始まり、「理由」「背景」を置き去りにして処理だけを急ぐ日本社会の癖が、僕らの思考そのものに染み込んでいるという指摘にはハッとさせられます。 読み進めると、数学というより“考える練習の本”に近いと感じました。例えば、答えを出す前に「どの前提が動かせるのか」を入れ替えてみる習慣や、一度行き詰まったら要因を三つに整理し直す視点。そして、できなくてもいいから少し粘って考えてみる経験が、後で理解を“面”として広げてくれるという話。どれも、仕事でアイデアが固まらないときの自分にそのまま返ってきます。 数学の話題を入り口にしつつ、扱っているテーマはかなり生活に近いです。仕組みを理解せずにテクニックだけ覚えてしまうと、判断も説明も弱くなる。その感覚に薄々気づいている人ほど、この本はじんわり効きます。 特に、結論だけを急いでしまう癖を直したい人や、考えるプロセスをもう少し丁寧にしたい人には刺さると思います。
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