
ボーン・コレクター 上 (文春文庫)
ジェフリー・ディーヴァー and 池田 真紀子
文藝春秋 / 2003-05-10
この本について
仕事でも日常でも、目の前の情報をどうつかめばいいのか迷うことが多いなと思います。焦って判断すると、大事なポイントほど見落としがちで、後から「なんで気づけなかったんだろう」と自分を責めてしまう。そんなモヤモヤにハマっているときに、『ボーン・コレクター』の抜粋を読んでいて妙に心が落ち着く瞬間がありました。 ADAPTの手順を思い出せずに戸惑う場面や、現場鑑識は二人組が一番効率が良いという地味な知見、湿気で証拠がダメになるから袋を変えるといった細かな判断の積み重ね。派手なアクションではなく、こういう具体的な「どう動くか」が物語の中で丁寧に描かれていて、読んでいるこちらも自然と、情報を扱うときの視野の広げ方を学んでいる感覚になります。ライムやサックスが一瞬立ち止まり、状況の意味を拾い直す姿は、焦るほど世界が雑に見えてしまう自分への小さなリマインドにもなるんですよね。 特に、他人を見る目は自分の状態に左右される、というあの一節。これは捜査とは関係ないはずなのに、日々のコミュニケーションの曇りをそのまま突かれたようで、思わず深呼吸しました。事件の緊張感の中で、こういう人間の微妙な揺れ方まで描かれるのが、この作品の温度だと思います。 細部をていねいに拾う感覚を取り戻したい人には、特に刺さるはずです。物語として楽しめるだけじゃなく、自分の観察の癖まで静かに整えてくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




