
意思決定12の心得
田坂 広志
PHP研究所 / 2003-01-01
この本について
仕事で判断を先延ばしにしてしまったり、会議を回しているつもりが何も決まらずに終わったり、メンバーの意見を聞くほど自分の軸がぶれていくような気がしたり。マネジメントに関わっていると、こういう小さな違和感が積み重なる瞬間があります。自分も同じように迷ってきた身なので、この本に出会ったときは「そもそも意思決定って何なんだろう」という原点に戻された感覚がありました。 田坂広志『意思決定12の心得』は、選択肢の良し悪しよりも「どんな心境で選ぶか」を丁寧に扱う珍しい一冊です。特に刺さったのは、意思決定は正解探しではなく「答えのない問いを抱え続ける行為だ」と示してくれるところでした。腹をくくる責任力や、自分のエゴをただ見つめる静かな態度、そしてビジョンや戦略を胸にしまわずメンバーと共有していく姿勢。このあたりは、現場で迷いやすいポイントにそのまま手を当ててくれる感じがあります。 また、直観を神秘的に扱わず「論理を究めることで磨かれる」と言い切るところも現実的ですし、失敗から学べるかどうかは戦略が明確だったかに左右される、という視点は、プロジェクトの振り返りで何度もうなずくところでした。意思決定の重さそのものが人を成長させる、というメッセージも、決して励ましではなく実務に引きついた感覚で語られています。 マネジメントの場で「決められない自分」にモヤモヤしたことがある人には、かなり静かに効いてくる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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