
こころの処方箋(新潮文庫)
河合 隼雄
新潮社 / 1998-06-01
この本について
人と向き合うとき、自分の中のどこかが揺れている気がする。相手の言い分を聞こうとしても、こちらの余裕がなくて固まってしまう。家族や仕事の場でも、「理解したい」と思うほど距離が生まれたり、逆に相手に合わせすぎて自分がよくわからなくなったり。そんな揺れを抱えたまま日々をやりくりしている人は多いと思います。 『こころの処方箋』は、その揺れを「無くす」本ではなく、「揺れたままで立っていていい」と教えてくれる本でした。たとえば、他人を理解しようとするときに、自分の根っこがぐらつくのは当たり前だ、と河合さんはあっさり言い切ります。その言葉に触れると、理解できない自分を責める感じが少し減るんですね。また、理想を目指すほど苦しくなる時期には、「理想は灯台であって到着点じゃない」という視点が救いになります。走り続けるためじゃなく、いまの位置を照らすために理想がある、と知るだけで呼吸が軽くなる。 さらに、この本が面白いのは「心の処方箋は、原因分析よりも未知の可能性から生まれる」と語るところ。正しさで固めようとするほど世界が狭くなるけれど、少し余白を持つと自分の中に思わぬ動きが起きる。その感覚を丁寧に扱ってくれます。 自分のまま人と関わることに疲れている人、自分の正しさに窮屈さを感じている人には特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本の後に読まれた本
The Holy Bible: Authorized King James Version KJV Holy Bible (ILLUSTRATED) (King James Bible - Churched Authorized Version | Authorised BIble Book 1) (English Edition)
God、The King James Bible、The Holy Bible、The Bible、Christian Miracle Foundation Press
insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力
ターシャ・ユーリック, 中竹竜二, and 樋口武志
人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20
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