
不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)
河合太介, 高橋克徳, 永田稔, and 渡部幹
講談社 / 2008-01-20
この本について
職場で誰かが困っていても気づけなかったり、「それ私の仕事じゃないし」と思う自分に後ろめたさを感じたり。逆に、助けてほしいときに誰も声をかけてくれなかった経験から、なるべく他人に関わらないようにしてしまうこともあります。頭では協力したほうがいいと分かっていても、日々の忙しさや空気の重さが、それを難しくしているんですよね。 『不機嫌な職場』は、この“協力できない空気”の正体を、感情や仕組みのレベルまで分解して見せてくれます。印象的だったのは、協力の前提にあるのは大義ではなく「効力感」だという点です。自分の行動が相手にちゃんと届いた、という手ごたえ。それが小さく積み上がるだけで、人は自然に人を助けるようになる。もう一つは、職場のなかで誰がどんな価値を提供しているのかが見えなくなると、人は簡単に無関心になってしまうという指摘です。だからこそ、ちょっとした感謝や認知のやりとりが、想像以上に職場の空気を変える。さらに、協力を「善意まかせ」にしないために、最低限の助け合いのラインを組織で共有することの大切さも、具体例とともに語られています。 自分の周りの協力関係がぎこちない理由を知りたい人、そして「もう少し働きやすくしたいけど、何から変えたらいいか分からない」という人に、とても現実的に効く内容だと思います。読んだあと、職場の誰かに少しだけ声をかけてみたくなる本です。
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